サイコロ振って白浜へ

以前に振ったサイコロの出目に従って旅行してきました。他に行きたい所あってんけどなぁ…

娘と息子(ともに成人)に留守番させて、久々の夫婦旅です。

始発駅から乗りたいというワガママでわざわざ新大阪へ。
パンくろでもオシアロでもない、フツーの287系車両の「くろしお」9号白浜行です。

昼前の列車なのでもちろん駅弁を購入。
大阪の駅弁はやっぱり水了軒の八角かなぁ…と散々思案した挙句、年甲斐もなく最も肉々しそうなのを選んでしまいました。

肉食いにかけてはまだまだ若い者に負けません

定刻に新大阪を発車し、再開発が進む旧・梅田貨物駅跡を横目に梅田信号場を通過。ここで新大阪方からの複線が単線に絞られ、いくつかの踏切を渡りながら大阪環状線の高架へと登っていきます。
環状線や阪和線の見慣れた沿線風景も、特急の車窓からはどことはなしに違って見えるから不思議なものです。

紀勢本線の白浜までの区間で海が見えるところは案外少なく、景色の美しさでは岩代から南部にかけてがハイライトでしょうか。
台風が去った直後だからか、本当に良い天気です。

非鉄な人なら架線柱が邪魔」と却下しそうな写真ですが

紀伊田辺から単線となって列車のスピードが心持ちダウンし、山深い箇所を通り抜けると場内信号機が現れて白浜に到着です。
白浜駅は海の近くというイメージですが、実際はちょっと内陸部寄りにあります。

白浜へは子どもの頃に海水浴で何回か来ており、その後も知人や家族とともに訪れているので、列車・クルマあわせて通算6〜7回は来ているはずです。
列車で白浜は20年ぶりぐらいなので、久しぶりの駅のたたずまいを拝見…
まぁ予想どおりでしたわ(笑

まるでパンダ一択のような世界観ですが、アドベンチャーワールドへは2回行ってますし、パンダが何頭もゴロゴロしてたりササ食ってたり泥だらけになったりしてるのをボーッと眺めるだけでさして有難みも感じなかったので、もうええわということで明光バスで他の定番観光地を巡ることとします。

いろんなバスがいます

円月島の近くからグラスボートに乗ります。これは初めてです。
グラスボートというと沖縄のイメージが強く、このあたりも沖縄の海よりは透明度は低いのでしょうが、水の汚いところに住んでいる者にとっては泳いでいる魚が見えるだけでも感動です。

近くの水族館にも行って1日目の行程を終了。
白良浜を遠くに望む、フィッシャーマンズワーフ近くの温泉旅館に投宿しました。

翌日は、もう何度目かの三段壁などを見て、千畳敷近くの地ビールレストランで昼食。
昼間っからアルコールが飲めるのも公共交通機関の旅ならではです。

白浜駅へ戻って若干の土産物を買い、帰りの列車を待ちます。

チャイナドレスの制服て…

売店をのぞくと、すでに白浜駅から撤退したと思っていた駅弁が置いてあります。
帰ってから晩ご飯を作るのも邪魔くさいからと、留守番役への土産を兼ねて「紀州手まり弁当」と「弁鶏」を2個ずつ買いました。

「くろしお24号」は白浜始発で、紀伊田辺寄りにある0番のりばからの発車。

AWのパンダみたいにくろしお編成がゴロゴロしています

非鉄な人である妻は、車両の写真を撮るのは理解してくれますが、ホームの先端から紀伊田辺方の写真を撮る行為がどうもわからないようで、
「線路だけの写真撮ってどうすんの?」
「いや、単線と出発信号機の組み合わせが好きやから」
など、全く噛み合わない会話を交わすこととなります。

妻に呆れられた写真です

発車時刻となり、列車は滑り出すように白浜駅を後にします。
途中停車駅でもさほど乗客の乗り降りもなく、ほどよい陽気でいつしか居眠りをしていました。

海南を出たあたりで、和歌山から満席になるとの車内アナウンス。「くろしお」は今年3月から全車指定席となっています。
今のところ6割程度の乗車率なのに、和歌山-新大阪間という決して長距離とは言えない区間だけ満席になるって??と思っていると、和歌山駅のホームにはぎっしりと人垣が…しかも10代からアラサーぐらいの若い女性ばかりです。
一体何事かとスマホでぐぐってみると、駅近くのアリーナでジャニーズ系のコンサートがあった模様。新幹線などで遠方から来た人も多かったのでしょう。

もちろん座席は全て埋まり、デッキにも数人立っている様子でカレチ氏が対応に追われています。
全車指定席の列車が満席の場合は号車指定の「立席特急券」が枚数限定で発売されますが、そんな制度を知ってそうな客層でもなく、乗車券だけで飛び乗ったようです。
まぁ新大阪まで立ったところで1時間程度なので少しの辛抱ですが。

我々はデッキの立席客の間を縫って天王寺で下車しました。

帰宅して留守番役をねぎらい、夕食は駅弁大会。
思っていたとおり白浜駅の駅弁業者は一度撤退しており、田辺市の仕出し業者が後を引き継いで駅弁を続けているとのこと。
日本鉄道構内営業中央会のいわゆる「駅弁マーク」は付いていませんが、駅弁の灯を絶やしたくないという地元業者の心意気が絶妙なスパイスとなって、有難く平らげました。


またサイコロ振る?

うーん、出目の設定にもよりますが、しばらくは(以下略