別子銅山の鉱山鉄道
(四国鉄道文化館・南館のつづき 2026年3月21日撮影)
四国鉄道文化館につづいて新居浜市の山中、旧・別子山(べっしやま)村にあった別子銅山跡の観光施設「マイントピア別子」を訪問しました。別子銅山関係の施設としては、市街地寄りのところに「別子銅山記念館」があってこちらの方が歴史は古いのですが、行程の関係で今回は割愛しました。
伊予西条駅から2駅乗って新居浜駅、ここからせとうちバス約20分でマイントピア別子に到着です。道の駅が併設され、山の中にもかかわらずクルマでごった返してなかなかの賑わいです。

マイントピア別子は、かつて採掘場があった東平(とうなる)から海側の端出場(はでば)地区にあり、ここは閉山まで採掘本部が置かれていた別子銅山の中心地だった場所です。日に2回、東平へのバスツアーもあるのですが、こちらも時間の関係でまた次の機会に・・・
本館入口の脇には鉱山鉄道で稼働していた「別子1号」のレプリカが置いてあります。この車はこれから乗る鉱山観光鉄道の初代牽引車で、別子1号の実物は別子銅山記念館の方で保存されているそうです。

別子銅山は元禄年間に住友家によって開かれ、鉱山跡は現在も住友金属鉱山株式会社が管理していますが、マイントピアは新居浜市の第三セクターの運営です。

鉱山鉄道乗車と鉱山観光のチケットを購入して列車を待ちます。本館の開運駅から鉱山観光スポットの幸運駅までの約400メートルを5分かけて走ります。

やってきました、2代目別子1号機関車率いる鉱山列車。上記のとおり本物の別子1号は別のところにいるので、この機関車は走るレプリカです。
ただ、煙を吐かずエンジンの排気臭もなく、動力はいったい何なんでしょうか。

反対のエンド側にも機関車ぽい車両が連結され、プッシュプル運転となっています。

レール横を見ると、ん?
どうも第三軌条方式の電気運転のようです・・・トロリ線が3本あるので三相交流ですか。

以前こちらで「電車ではないのにトロッコ電車とはこれ如何に」という重大なる問題提起!?をしたのですが、動力が電気ならトロッコ電車と言っても良さそうなもののこちらは頑として「鉱山鉄道」と称しており、誠に見上げたものです(笑
客車は鉱山鉄道仕様の小車両で内部はもちろんロングシート。乗客は向かい合って膝突き合わせて座ります。


先頭の蒸気機関車的電気機関車の次位にはカゴ型客車。これはいくぶんトロッコのイメージに近いですね。

発車時刻となり、ゆっくりと進み始めますが、ずーっとゆっくりのままです。時速10キロ程度でしょうか。
それと車内放送で流れる観光案内ナレーションを地元新居浜市出身の声優・歌手の水樹奈々女史が務めるという奈々友萌えの演出が非常に心憎いです。よんかくは水樹奈々の歌は聴きますがヲタクではありません

鉱山観光入口の駅に到着。

ホームの対面には実際に鉱山鉄道で使われていた車両が展示されています。

ここで走っているのとほぼ同じバッテリー機関車もありました。
狭い坑道内を走行するので、バッテリー搭載部と運転台だけの極シンプルな構造の機関車です。

さて、鉱山鉄道乗車の目的は達成したので引き返しましょうか。←あかんやろそれ
いやいや、もちろん鉱山観光にも出かけてみます。

実をいうと、よんかくはこういう坑道やトンネルなんかもめっぽう好きで、かつてはこういうところにも出没しています。
とりわけ入坑時にはワクワクドキドキ大興奮のあまり武者震いするんですよ。←変態?

坑道内は基本的にコンクリートで補強され、道幅が広く天井も高いので閉所恐怖症気味の方でも大丈夫と思われます。ところどころ素掘りのままの部分もあって、なかなかの迫力です。
観光鉱山によくある人形を使った展示もたくさんあり、勉強になります。

坑道の中心部にある巨大なジオラマにも鉱山鉄道が走っていました。

鉱山の歴史をめぐるゾーンをひととおり通り抜けると子ども向けのアトラクションが並ぶゾーンに差し掛かり、ここを過ぎれば出口になります。

駅に戻り、帰りの列車を待ちます。

帰りの列車が入線。
復路の先頭となる赤い機関車には客席があり、前面展望が可能です。

運転席は半室で、もう半室には子ども向けの模擬運転席が設置され、ダミーですが運転士さながらにレバー操作などができます。もちろん実際の運転は隣室の運転士氏がされるわけですが・・・

この時はお子さんの姿がなかったので、僭越ながらよんかくが前面展望させていただきました。
もちろん、鉄橋もトンネルも現役の鉱山鉄道時代のものです。
【動画】鉱山鉄道復路 奈々様の車内アナウンスが聞けます。←しつこ (_ _;
この端出場地区には他にも鉱山鉄道跡の物件が数々残されています。
こちらは第四通洞へ向かう鉄橋。今にも列車が走ってきそうです。


坑門はレンガをイギリス積みにした荘重さ・・・もうたまりません。

第四通洞に入ってすぐのところには業務用のバッテリー機関車とトロッコのようなものが線路上に置いてあります。坑道の奥の方まで照明がついているので何かに利用されているものと思われますが、将来は安全が確保できる範囲で公開していただけることを願うや切・・・

ちょっと足を伸ばして旧・端出場水力発電所へ。
採掘量の増大に伴う電源確保のため1912(明治45)年に建造、現在は国の登録有形文化財です。

博物館明治村の名鉄岩倉変電所もそうですが、昔の発電所や変電所の建物はアーチ型の窓や柱の装飾などデザイン的に優れたものが多く見られます。
コスパ・タイパの機能一辺倒、それに取って付けた皮相な「文化」ばかりがはびこる現代とは異なる、豊かさというかゆとりのようなものがこの時代にはあったように思えます。

他にもいろいろな物件を見ながら本館に戻る途中、列車とすれ違いました。
もう14時ぐらいですが、これから鉱山観光に行こうという人も多いようです。

お土産に「別子飴」を買って帰りました。ヌガーのやわらかい版というか、ちょっと素朴な味わいのチューイングキャンディー。
別子飴は素朴ですが、この別子飴本舗さん実はけっこう攻めた商品でも有名な会社みたいです。

