ストビュー撮り鉄

長崎本線の信号場のことを書いた時、ふと信号場の情景が見たくなって線路沿いにストリートビューを繰っていると、偶然にも普通列車が写り込んでいるコマを発見しました。

長崎本線土井崎(信)-小長井間 https://goo.gl/maps/HYirUXRXZKU8j3n88

私は知らなかったのですが、ストリートビューで列車との出会いを楽しむ「ストビュー撮り鉄」やら「グー鉄」という趣味分野が確立されているそうです。
自宅にいながらにして撮り鉄をやるということらしいのですが、しょせんは他人が撮ったものを探して閲覧して楽しむだけなので、あまりアクティヴな趣味ではないなぁとは思っていました。
ただ、この区間みたいに2〜3時間、下手すれば4時間近く普通列車が来ない区間で普通列車の姿を見ると、ものすごく貴重な場面に出会えたと言うか得をしたと言うか、ひどく興奮してしまいます。

これに味をしめて二匹目のドジョウ狙いで長崎本線沿いにストリートビューを進めていると、またまた出てきました。
もう走っていないはずの白い「かもめ」です。

長崎本線肥前鹿島-肥前浜間 https://goo.gl/maps/HYirUXRXZKU8j3n88

ここでは「かもめ」出現前から踏切通過、そして肥前鹿島方へ走り去っていくところまで、あたかも連続写真のように見ることができます。

さて、列車本数が多い都市部では当然ストリートビューへの列車写り込みの機会が多くなるわけですが、それではあまり面白くないので、いわゆるローカル線というか閑散線区といった列車本数の少ないところで探してみたいという気になってきました。
ただし、そういう線区というとたいてい、
 ▼道路に沿っていない山中の線路やトンネルなど、ストビュー車が追跡不能な区間が多い
 ▼線路沿いの道路でも、線路面と高さが異なるため列車がいても見えない箇所が多い
 ▼単行など短編成列車はちょっと線路から離れたすきに走り去ってしまって追いきれない
等々、いろんな支障や制約があります。

それでもヒマを見つけてはストリートビュー上でクリックを続けていると、案外色々出てくるものです。

山陰本線香住-鎧間 https://goo.gl/maps/TM2Ue3ebUdMP9Nsn6

因美線国英 https://goo.gl/maps/DuQNui23iZGcqgUW8

一畑電車津ノ森-伊野灘間 https://goo.gl/maps/P8GoVFJikiYcMrAe8

こんなのもあります。
遮断機が降りているところに遭遇したストビュー車。

因美線美作滝尾-三浦間 https://goo.gl/maps/MRhNm7JGuH24RHca6

上の肥前浜の「かもめ」のようなサイドビュー写真が拝めると思いきや・・・
次のコマは無情にも遙か彼方に走り去ってしまった後でした。

https://goo.gl/maps/FdSxRKT8G6pB8xH16

次のは、これから踏切に向かってくるところでしょう。
踏切前で農作業?しているおっちゃんがいい味出してます。

姫新線西勝間田-美作大崎間 https://goo.gl/maps/FdSxRKT8G6pB8xH16

ストリートビューは姫新線と相性が良いらしく、まだ一部区間しか見ていませんが次々と出現します。
頭だけ見えてるのとか

姫新線丹治部-岩山間 https://goo.gl/maps/nDvdTLvg42zQvWLR8

これはいいですね。「みまさかスローライフ列車」の間合いでしょうか、国鉄急行塗色のキハ47。

姫新線美作千代 https://goo.gl/maps/449Vs3Sq75hseJQx8

また、非常にレアな瞬間も。

木次線出雲横田-八川間 https://goo.gl/maps/FBJBAdeoxkXZWU3C8

出雲横田以南の定期普通列車が日に3往復しかないところを捉えるのはさすがと言いたいところですが、Googleとしては狙ったわけではないでしょうから、本当に偶然の産物としか言いようがないですね。

下の写真は5往復区間ですが、かなりビミョーです。

芸備線野馳-東城間 https://goo.gl/maps/dKsyJG21ioYrBcNr5

ちょうど踏切が閉まっており、東城駅にある2つの光の点がこれからこちらに向かって来ようとしているところです。実はこれが列車に最接近している写真で、もうワンクリックすると全く違う時点の、踏切が開いている写真に移ってしまいます。
もう少しここで踏ん張ってくれたらと思うのですが、手前側からのコースではこの地点で撮影終了となったのでしょう。
ちなみに東城-備後落合間の3往復区間でもストリートビューを探索しましたが、今のところ列車の姿は見つかっていません。

ところで、ストリートビューの写真はもちろん常に最新のものというわけではなく、かなり古い時点の写真が使われていることがよくあります。最初にご紹介した長崎本線もそのひとつです。
ということは、今は廃線となってしまった線路の上を走る列車を見るチャンスもあるということです。

三江線石見川本-因原間 https://goo.gl/maps/ghmWJtme7R9qT4beA

同上 https://goo.gl/maps/WKm8xdDzSpa9APWN7

2018年3月末をもって廃止となった三江線。
撮影時点もまさに2018年3月、廃止直前の駆け込み乗車に沸いていた時期で、ふだんは単行の列車が2連に増結されていました。
このストリートビューは個人の方が最後の三江線の姿を残そうと投稿したもののようなので、偶然通りがかりのGoogle撮影と違って一定の意思が入っている形ではありますが、こういう記録の残し方があるのかと感心するとともに、撮影者の方には感謝の意を表したいと思います。

カメラを構える撮り鉄のみなさんも被写体となっていました。

三江線因原-鹿賀間 濁川橋梁 https://goo.gl/maps/4iiM53s3NurzqSGQA

三江線終点の江津駅手前では、この撮影者氏が撮った写真と最近のGoogle撮影の写真が並行して記録されている箇所があります。

三江線江津本町-江津間 https://goo.gl/maps/4jrJ4W7QdCpJYqoV8

2枚並べてじっと見入っていると、少しうるっとしてしまいました。