井川線19900804 〜アプト式化前夜〜
アプト式(ラック式鉄道)が導入される直前の大井川鐵道井川線です。
旅程の都合で静岡駅から静鉄バスで井川へ直行し、井川線→本線の順に大井川鐵道初乗りを試みることとします。大型バスなのに恐ろしく狭隘な道を通るので、車掌さんが乗務していました。
現在、静岡駅から井川方面への定期バスはなく、夏期臨時便の畑薙第一ダム行も井川駅には停まりません。
「いかわ号」に乗り込み、初の井川線(というか初の大井川鐵道)の旅のスタートです。
夏休み期間なので観光客がてんこ盛りで、井川線列車もなかなかの長編成です。
川根長島(現・接岨峡温泉)から新線が分かれていきます。
新線開業はこの約2か月後の1990年10月なので、もちろん線路は完成しています。
レインボーブリッジに挟まれた奥大井湖上駅。レインボーブリッジの名称はこっちが元祖
その下は長島ダムのダム湖・接岨湖予定地で、今走っている旧線は水没することになります。
新線を見ながらうねうねと走るうち、川根市代に到着。
現在のアプトいちしろですが、旧駅はそれより少し千頭方にありました。
後ろに見える線路が新線で、架線柱などが立っています。
上の写真で、線路が少し左へ曲がって車庫などが建っている付近に現在のアプトいちしろ駅があります。
現在はアプトいちしろ-長島ダムの1駅間がラックレール区間です。
ここで新線と合流し、今もある線路を辿って千頭へ向かいます。
千頭でも井川線は大賑わい。
一般観光客に紛れて「最後の旧線乗車組」も少なからずいたかも知れません。
のち、井川線再訪問時にレインボーブリッジ上から旧線跡を見ることができました。
(2013年8月6日撮影)