宇和海 予土線 川奥信 

(2018年11月30日〜12月1日撮影)

息子が四国の列車に思い切り乗りたいというので、「四国フリーきっぷ」を使って思い切り??乗りに行くことにしました。
まずは、この年の夏に新造船が就航したばかりのオレンジフェリーで大阪南港から東予港へと向かいます。(私には鉄道よりこっちがメイン??

よんかくはフェリー好きでもあるのです

新造船「おれんじえひめ」「おれんじおおさか」は全等級全室個室で登場し、2等船室の平土間での雑魚寝が当たり前だった世代の私などには非常に感慨深いものがあります。

案内図を見ると見事にハコだらけです。

鏡前に無造作に荷物を置いてしまいました

2等相当の「シングル」は室内の半分をベッドが占めるほぼ独房状態ですが、他人のイビキや足のニオイ(もちろん自分が発する分もありますが)に悩まされずに寝られるのは確かにありがたいところです。
内側からは鍵もかけられるのでセキュリティも保てますが、外側からは施錠できないので、貴重品などは持って出なければなりません。

早暁6時、東予港に到着。
ここから無料送迎バスで予讃線壬生川駅に出ることとします。

7時過ぎの壬生川駅では数十人の高校生が列車を待っています。土曜日ですが部活か補習か何かでしょうか。
高校生は上下普通列車に乗り込み、我々は「いしづち」で松山へ向かいます。

親子で入線風景を撮影

朝食には松山駅弁を…と思っていたら、おなじみだった鈴木弁当店がなんとこの年の4月に廃業していたとのこと。仕方なくパンを買って飢えをしのぎました。
鈴木さんは特色ある商品が多かっただけに、とても残念です。

気を取り直して「宇和海」。

N2000系は元・高徳線「うずしお」の韋駄天ぶりそのままに、伊予大洲までの山線区間をこれでもかというぐらいにかっ飛ばします。
伊予大洲から先はY字分岐の駅が多くなり、おおむね落ち着いた走りとなります。

愛媛県はじめ四国地方はこの年の夏の豪雨で大きな被害を受け、鉄道各線も長期の運休を強いられていましたが、秋に全面復旧を果たしたところでした。
ここ数年、台風や線状降水帯による豪雨被害が毎年恒例のようになっていますが、そのせいで鉄道をはじめ公共交通機関の衰退がこれ以上進まないことを切に祈るばかりです。

ここからは予土線経由で高知を目指します。
予土線というとホビートレインの運行やプラレールとのコラボが知られていますが、改札を出ると早速プラレールとのご対面と相成ります。

プラレールらしく何でもありですが、サンライズはちょっと電化区間を伸ばせば…て無理か

ホームでは窪川行が発車を待っています。
残念ながらホビートレインではありませんでしたが、四国では貴重となった国鉄型車両のキハ32です。

日本国有鉄道と新潟鉄工所の銘板が感涙ものです。

北宇和島を出て予土線に入った列車は、次の務田駅への急勾配をぐんぐん登っていきます。線形も良くないのでスピードは出ませんが、豊かな車窓風景が望めます。

予土線の拠点駅・江川崎に到着です。

普通列車内にトイレはありませんので、ここでしばらく停車します

窪川方  両方の番線に出発信号機があります

双方からの折り返しが可能なように、どちらの番線にも双方向への出発信号機が設置されています。現行ダイヤでは宇和島方への折り返し列車の設定しかありませんが。

江川崎からは線路規格が上がり、列車はそこそこスピードを出すようになります。
車窓の四万十川をぼんやり眺めていたら心地よくなってついウトウト・・・
鈍行列車の旅における至福のひと時でもあります。

家地川駅を過ぎてトンネルを抜けると、土佐くろしお鉄道中村線との分岐交換型信号場である川奥信号場があります。
川奥信号場から窪川までは18キッパーからの悪評高き土佐くろしお鉄道区間となります。

川奥信号場遠方信号機から信号場通過まで

窪川からは「あしずり」で高知へ。
この続きはまた今度・・・