エキサイティング駅スタンプ 東北編1
まずは本州最北端のスタンプ駅・大湊線大湊駅からスタートします。
津軽線三厩駅も最北端候補だったのですが、大湊駅の方が約5分高緯度(北緯41度16分49.76秒)の位置にあります。
ちなみに、スタンプ関係なく本州最北端の駅は、大湊のひとつ野辺地方にある下北駅だそうです。
下北半島が世界最北限のサルの生息地とは、このスタンプを捺すまで知りませんでした。てっきり北海道にもニホンザルがいたような気になっていたので思い込みは禁物と反省(←反省はサルでもできる
このスタンプは1987年8月の初の東北行きの際のもので、大湊線ではキハ22がバリバリ現役の頃でした。
上記の下北駅から大畑駅まで、旧・国鉄大畑線を地元のバス会社が継承した下北交通大畑線が走っていて、こちらも国鉄から譲渡されたキハ22が気を吐いていました。気動車だけに
国鉄の廃止路線を三セクではなく純民間企業が引き受けていたのも珍しいと思います。
「わたしの旅スタンプ」は形状が丸と四角・五角・六角の4種類、インク色が黒・赤・紫の3色と計12種類の組み合わせがあり、例えば上の大湊駅「丸の赤」は「動物や植物が特色の駅」というように、スタンプの図柄が12のカテゴリーに分類されていました。
次の津軽線三厩駅は「五角の黒」で、「歌、文学、伝説、人物が特色の駅」です。
これも大湊駅と同じ旅行中に訪問したもので、1987年8月当時は「みうまや」駅でした。この後、自治体名に合わせて「みんまや」と読みを改めましたが、その三厩村も市町村合併により現存しません。
印面の厩の字が「ガンダレに既」となっていて、しかもこの字だけ少しズレているように見えます。「三厩駅スタンプ」で検索してみると、この字と「厩」の字の両方の印面があり、経緯が謎です。
この時の津軽線は翌年3月の海峡線開業に向けて電化などの関連工事がすでに完了していて、青森-蟹田間が自動閉そく化の一方で、蟹田-三厩間にはスタフ閉そく▲が残存していました。
続いて十和田関連のスタンプを2つ。
東北本線(現・青い森鉄道)三沢駅から十和田市駅までを結んでいた十和田観光電鉄にも乗りましたが、写真もきっぷも残っておらず、このスタンプが唯一の証拠物件です。
駅スタンプとしてはなかなか秀逸なデザインですが、十和田市は前の五千円札の肖像である新渡戸稲造のふる里であって、「五千円札のふる里」は新渡戸さんにちょっと失礼やろ?!とひとりで微細なツッコミを入れていました。
十和田市駅は十和田湖からかなり離れていて「観光」のイメージが薄いように思っていましたが、十和田湖遊覧船は同社が運営しており、いちおう社名に偽りなしということにはなります。
「電鉄」の方は2012年3月限りで廃止となり、現在はバスと遊覧船の会社として盛業中とのことです。
花輪線十和田南駅は「丸の黒」で「自然の景色が特色の駅」。図柄は湖畔にある「乙女の像」です。「花輪線」の文字が写っていなかったので手書きで補整してあります(汗
十和田湖に最も近い駅とのフレーズどおり発荷峠や休屋方面へのJRバスが駅前から出ていて駅弁も売られており、鉄道利用客が少なくなっていたとはいえ観光拠点駅の面目は保たれていました。
私も1993年8月の旅行時に十和田南駅からJRバスに乗っています。大館駅と十和田南駅、十和田湖から乗る場合に限り、乗車券のほかに便を指定した「バス指定券」が必要で、私は東北周遊券所持だったのでバス指定券のみ事前購入して乗りました。バス自体は大館始発で、指定券も大館からになっています。
指定制なので観光バス仕様の車かなと思っていたら年季の入った非冷房の路線バス車両で、しかも途中停留所からどんどん乗ってきて立ち客まで出る混雑ぶりでした(←指定券の意味が…
その十和田湖方面へのバスも2003年には廃止となり、現在はほぼ観光色のない駅となったようです。
鉄道趣味的には「平地にあるスイッチバック駅」として知られていますね。
浄土ヶ浜は宮古駅からバスやクルマで20分ほどで行けますが、この時は乗り継ぎのタイムスケジュールに追われてそこまでの余裕はなく、2022年夏にレンタカーでやっと訪問することができました。
うみねこがほほえむというよりニャーニャー騒がしかったのですが景色は抜群に良く、遠路はるばる来て良かったと感じる場所でした。
現在は山田線の駅というより、三陸鉄道リアス線の途中駅に山田線が間借りしている感じでしょうか。
その山田線茂市で岩泉線に乗り換えて岩泉に行ってみました。
JRの駅スタンプは見当たらず、岩泉町観光協会の作ったスタンプが置いてありました。
岩泉駅の駅舎は大きくて立派なのですが、無人駅なのでかえってガランとしている印象でした。駅舎は現在も健在で、地元の商工団体やJRバス早坂高原線の乗務員宿泊所などが入居しているとのことです。
岩泉が「恐竜のまち」というフレーズが耳慣れなかったのですが、海沿いの小本で日本初の巨大恐竜の骨の化石が見つかったことによるそうです。
岩手県内では他に北上駅でスタンプを捺していました。
北上駅へは、北上線がタブレット閉そくだった頃によく訪れました。ほとんどが駅内乗り換えだったので駅の外へ出ることはあまりなかったのですが、この時は1時間程度の乗り継ぎ時間があったため、買い物がてら途中下車した際にスタンプを見つけたものです。
「五角の赤」は「風俗、行事、お祭りが特色の駅」で、この「みちのく芸能まつり」は毎年8月に市内で開催されるとのことです。
秋田県内では先ほどの十和田南駅のほか、横手駅のスタンプがありました。
横手は北上線の終点でもあるので、北上とともによく通った駅です。
「かまくら」というコトバや写真は何度も見たことがあって、どんなものかはだいたい分かっているつもりなのですが悲しいかな実物を見たことがないので、一度は見に行きたいと思っています。観光用の「貸切かまくら」なんかもあるようなので。
この横手駅のも「わたしの旅スタンプ」なのですが、図柄の印象が他のものと違って素朴というか、どこか手作り感があるデザインとなっています。文字が活字流し込みではないので、ひょっとして手彫りなのでしょうか。
もし「わたしの旅スタンプ選手権」があれば、迷わず1票を投じると思います。
次回「東北編2」に続きます。