道内時刻表1985年8月号 その3 寝台車・グリーン船室

まだまだ続きます道内時刻表(笑
今回はちょっと目先を変えて、営業案内などのページを見てみたいと思います。

まずはミニ周遊券各種の案内。これは全国版時刻表にも載っていましたが、乗り放題の周遊区間内と往復経路上は急行列車が利用できる超トクトクきっぷでした。もっとも急行がだんだん数を減らしていた時期なのであまり旨味はありませんでしたが…

隣のページに行きますと、開放型ロネとハネのカットと青函連絡船グリーン船室の見取り図が道内時刻表独特でしょうか。個室寝台のカットは全国版にも載っていましたが、開放型のカットはなかったように思います。かつて道内の寝台車が10系だったころはロネ(AB合造車など)もありましたが、1985年当時はもっぱら14系の3段式ハネでした。「B寝台(客車三段式寝台幅70cm)」とあるのは、10系ハネが寝台幅52cmだったので、寝台料金据え置きでサービスアップになったことをアピールしたかったのかも知れません。
私は道外で10系や20系の52cmハネを2〜3回利用したことがありますが狭いというものではなく、ちょっと上体を起こすと上の段の底部で頭を打つので、せっかく浴衣が備えてあったのにろくに着替えもできず、下着のままで寝ていました。
のち、道内の夜行列車がキハ400形での運転となった時に、2段化改造の14系を組み込む形で、さらにサービスアップされました(寝台料金も少し上がりましたが)。とにかく2段ハネは中で着替えができるのが嬉しかったですね。

つづいて青函連絡船のグリーン船室見取り図。ご覧のとおり、一部の船舶を除いてロザ指定席・自由席と寝台があります。やはり鉄道の代替ということもあって、あらゆるものが国鉄仕様となっていました。
私の青函連絡船乗船経験は3往復半(「半」は舞鶴から小樽まで新日本海フェリーで直行したため)しかなく、学生の身分だったのでグリーン船室や寝台には縁もなく…

『グリーン車の不思議』(佐藤正樹、交通新聞社新書…しかしいろんな本があるもんですな 笑)によると、連絡船ロザの自由席は2人掛けのありふれたリクライニングシートに対し、指定席はほぼフラットになるフルリクライニングの1人掛けシートだったとのことで、今の3列シート高速バスのような感じでしょうか。
当時はグリーン指定席1600円と自由席1100円の価格差がありましたが、これなら絶対指定席を選びますよ。

謎だったのが、自由席ロザの「桟敷席」(平土間)で、普通船室の平土間と何が違うのかと…ロザ桟敷席は定員が少なく(見取り図では1区画13名)、普通船室にはない枕が備えてあったとのこと。たしかに1人当たりの占有面積は広いのでしょうが寝てしまえば関係ないですし、私は普通船室でカバンを枕にしていましたから、普通船室が空いていればこの選択肢はないと思います。
今はフェリーの2等船室でも改良が進み、全等級全室個室のオレンジフェリーみたいなのもありますから、隔世の感があります。

また、寝台は開放型ロネのような2段式ですが、4時間弱という航行時間ではちょっと横になって仮眠する程度ですね。

ちなみに普通船室は前述のとおり桟敷席と椅子席があり、椅子席はキハ80系のような非リクのロマンスシートを非回転にしたもので、それなら桟敷でゆっくり足を伸ばす方が断然楽でした。あと、喫茶、シャワーはわかりますが「娯楽室」って何なんでしょう。麻雀卓とか卓球台があったりゲーム機が置いてあったりするのでしょうか…これも確認できずじまいです。

食堂やキヨスクもありましたが、それはまた別の機会に。

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