石北本線

(2023年7月1日撮影)

旭川で一泊し、今日は石北本線を東進します。
上川-白滝間は日に1本しか走らない普通列車に乗ろうという魂胆です。

前夜の天気予報

梅雨がないはずの北海道で雨に祟られています。
私はほとんど列車の中なのでほぼ濡れることはないものの、大雨で列車が遅れたりしないかとヒヤヒヤものの旅が続きます。

昼食を調達しようと駅弁屋を覗くも商品がなく、店員氏も「もうちょっとで来るはずなんですが…」と困惑の様子。諦めてホームに上がりました。
旭川916発上川行は単行。さらっと座席が埋まっています。

石北線では山線のように全駅名を撮ろうという野望はなく、席に座って曇りきった車窓をぼーっと眺めているだけです。
安足間を「あん・たろ・ま」ではなく「あんた・ろま」と読むと、人に呼び止められているようで何となく面白いなぁと私は思うのですが、ヘンでしょうか。

上川では1時間近く乗り継ぎ時間があるので、外へ出て昼食を調達します。
徒歩5分ほどのスーパーで少しでも北海道的なるものを…と思いつつ、内地でも売ってそうな豚丼ぽい弁当を買いました。

乗り継ぎの遠軽行普通列車も単行と思いきや、キハ40の3連が入線してきました。
3両目は回送扱いではありますが、こうしてみるとなかなか壮観です。

現役のサボなんて見るのは何年ぶりでしょうか。
が…上川始発なのに旭川↔︎遠軽となっています。列車番号の異なる2本の列車が実は直通運転、というのはよくある話ですが、そういうのとも違います。
まぁ遠軽行ということさえ分かれば実害はないとはいえ…

JNRマークの扇風機は箱型のファンに交換されていますが、クロスシートと車端部のロングシート、二重窓などかなりオリジナルに近いキハ401725の車内です。
客扱いが2両ということもあり、ガランとしたまま上川を発車しました。

ブレて見にくいのですが、上川の次駅白滝までの37.3キロは、3つの信号場を挟んで運転時分は51分。
この3信号場とも開設当初は旅客駅で、乗降客がいなくなったことにより上越、中越、奥白滝の順に信号場化していきました。
天幕(上川-中越間)、上白滝(奥白滝-白滝間)のように、交換設備を持っていたのに信号場にもなれず消え去った駅もあります。

車窓はほぼほぼ山林なので変化に乏しく、信号場通過が数少ないアクセントとなります。
区間内で信号場歴が最も長い上越信号場を通過し、スノーシェルターからそのまま石北トンネルに進入していきます。

遠軽で網走行に乗り継ぎ。
駅の外に出たのは名寄本線との乗り継ぎ待ちの時以来なので、少なくとも35年は経っています。

上川から乗ってきたキハ40の3連がサボを入れ替えてそのまま網走行となります。回送扱いだった3両目が今度は客扱いの先頭車です。
遠軽では22分の乗り継ぎ時間なのでいっそ上川-網走間直通運転でも良いのではと思うのですが、大幅にダイヤが乱れた時の運転維持のためか、普通列車は全て遠軽乗り継ぎというダイヤです。

ひたすら緑の中を走る列車が常紋トンネルに入っていきます。
トンネルの出口(網走方)にあったスイッチバック式の常紋信号場は廃止となって久しくなります。
場内跡地にはスノーシェルターや信号柱などがそのまま残っていました。

常紋トンネルから常紋信号場跡地へ

留辺蘂は好きな駅名のひとつで、「る」で始まる駅はついにここだけとなってしまいました。

今夜は北見で泊まる予定のところ、少し乗り越して美幌まで行ってみます。
初めて降りる駅なので楽しみです。

駅自体は無人駅ですが、観光案内所や物産直売所などがあってそれなりに人の出入りがあります。
きっぷうりば跡?に昔日の美幌駅の写真が飾ってありました。
いい写真です。

北見へ戻ります。
やってきた留辺蘂行は、先ほど遠軽から乗ってきた編成の1両が切り離されたキハ40の2連でした。
キハ40祭りとともにサボ祭りです。

今夜は網走で泊まっても良かったのですが、焼肉が食べたかったので敢えて北見泊まりです。
北見は人口あたりの焼肉・ホルモン店の数が日本一の「焼肉のまち」とのことで、前の訪問時も質・量ともに大いに感激したので、2回目の肉三昧と洒落込むことに相成りました。

ところがこの日の北見は大通りを封鎖してイベントをやっていてすごい人混みで、そのせいか目をつけていた焼肉屋は満席。
早々に予約しとけば良かったと悔やみながらも、大通りから少し離れたところにある地元民御用達のようなホルモン屋に入っていろいろ食べまくっているうち、北見の夜は更けていきました。