信号場ダイヤグラム 高山本線(美濃太田ー下呂間) 2018/2/1現在

拡大図 全図 5時台〜15時台 13時台〜23時台
ひとこと
全 長225.8キロを誇る高山本線、そのうち上麻生ー下呂間のわずか45.1キロの区間に4か所もの信号場が集中する。これらの信号場のうち少ヶ野信号場を除く3か所は特急「ひだ」登場直前の1967〜8年に設置されているが、用地確保の都合かいずれも隣接駅との距離がアンバランスで、ダイヤを引くにも制約のきつい停車場配置となっている。そのような悪条件下にありながら、飛水峡信号場では4回、鷲原信号場では5回、福来信号場では3回の列車交換をこなしている。
しかし特筆すべきは何と言っても、焼石から10.9キロ、下呂からわずか1.7キロ地点にある少ヶ野信号場で、他に例を見ないほどのアンバランスな位置にありながら列車交換は実に10回、そのうち特急同士の交換が6回とまさに大車輪の活躍ぶり。かつて下呂駅では電力開発資材や木材等の貨物取扱いも行っており、客貨分離を図るため1953年に初代・少ヶ野信号場を貨物駅に昇格させたが、貨物取扱い廃止により再び信号場に戻ったのが現在の2代目少ヶ野信号場である。 普通なら信号場に戻らず廃止されてもおかしくないが、特急同士の交換をここで行うことにより特急を常に下呂の1番線に入線させられるメリットがあることから、同信号場を温存しているものと推察される(上図ダイヤでも下呂での列車交換がほとんどない)。なお、飛水峡、鷲原、福来の各信号場は列車交換しかできないシンプルな信号配置だが、少ヶ野信号場は本線・副本線の区別がある一線スルー方式であり、交換だけでなく同一方向の追い越し待避も可能となっている。
関連リンク
飛水峡信号場 鷲原信号場 福来信号場 少ヶ野信号場 信号場一覧高山・関西・紀勢線
高山本線旧作ダイヤ(2003/2/20現在)