信号場串刺し特急「スーパーおおぞら」前望 
(2005/7/30撮影)
  




停車場名標示のはるか向こうに場内信号機
カーブを曲がりきったところに
第2追分トンネルがある


トンネル入口にスノーシェルターが続いている


上り方シェルターもトンネルへと続く
 信号場通過


<現地情報>

位 置
駒里(信)から6.3キロ、追分から5.9キロ地点 

所在地
北海道勇払郡安平町安平

交 通 
室蘭本線安平駅から北西へ約3キロ

現地の状況
石勝線標準仕様の一線スルー信号場だが、その来歴には独特のものがある(下欄参照)。両側をトンネルに挟まれているが、信号場構内そのものは直線。副本線に除雪車や保線車両の留置線が付設している。
写真で見るとおり山の中で、陸上自衛隊安平駐屯地と東千歳駐屯地に挟まれるような位置関係にあるため、周囲に人家らしきものは全くない。

<西早来信号場の一線スルー配線について>
今となっては信じがたい話かも知れないが、1981年の石勝線開業当初、同線のほとんどの停車場は両開きポイント・安全側線方式だった。
同線の設計段階では全停車場を一線スルー方式とする計画となっていたが、当時の鉄道事故の傾向を分析したところ一線スルーでは安全性が確保できないとして、1973年に急遽安全側線方式とするよう設計変更され工事が進められた。ただ、西早来・鬼峠(廃止)・上落合の3信号場は分岐部がトンネル内にあるなどで設計変更が困難だったため、当初から一線スルーで開業したという。その後「スーパーおおぞら」運転に際し、高速化事業として安全側線方式の停車場のほとんどが一線スルー化され今日に至っているのはご存じのとおり。
一見、何の変哲もない当信号場ではあるが、石勝線開業時からずっと一線スルーであり続けた信号場として輝かしい(?)歴史を持っているのである。

参考:北海道駅前観光案内所(石勝線西早来信号場ページ)、全線全駅鉄道の旅「北海道4000キロ」(小学館、1982)