南海電鉄加太線 梶取信号所 2003/3/28撮影

前 望 編    現地編 和歌山市行列車からの前望

 加太行列車からの
前望(2017/3/26撮影)
上り列車は速度を落として律儀に左側通行  踏切で待つ人にはまどろっこしく感じられるのではないだろうか
信号所を過ぎるとすぐ
また場内信号と分岐が現れる
だがこの分岐は紀ノ川駅構内なので
残念ながら信号所ではない

紀ノ川駅 複線同士の分岐

<おまけ> 毛筆書体の駅名行灯

<もひとつおまけ> 加太線旧線跡の紀ノ川橋梁は現在も人道橋(河西橋)として生き残っている
欄干が低く、風が強く吹き抜けるので、高所恐怖症の人はひたすら前方を見つめながら渡るべし


現 地 編

<現地情報>

位 置
南海本線・加太線紀ノ川から1.2キロ、加太線東松江から1.4キロ地点 

所在地
和歌山県和歌山市梶取

交 通 
南海本線和歌山市駅から和歌山バス梶取北停下車すぐ

現地の状況 
南 海本線紀ノ川駅から加太線が分岐してすぐのところにある交換型信号場。見かけ上は一線スルーのような配線だが、同一方向への待避は不可能で、全列車左側通行。ただし場内信号は4灯式で、上下列車同時進入が可能となっている。過去に貨物列車が運転されていたので交換有効長は150メートル程度あるが、現行の2連では持てあまし気味。周辺は完全に市街地化しており、旅客駅化したら結構利用が見込めそうな立地と思われる。
かつての加太線東松江ー和歌山市間は現在のルートではなく、東松江から直接和歌山市に乗り入れていた。東松江駅付近から南東方向にほぼまっすぐ延びている道路がその線路跡で、紀ノ川を単独の橋梁(上の写真「河西橋」)で渡っていたが、この橋梁は強度不足のため小型車両しか走らせることができなかった。1944年東松江ー紀ノ川間に貨物線を敷設、1950年には車両の大型化により旅客列車も貨物線経由の新ルート運転となって現在に至るが、このとき線路容量確保のため設置されたのが当信号所であった。なお、新ルート開業後も旧ルートでは小型車両による区間運転を続けていたが、台風で橋脚が傷んだため廃止された。