20系臨時急行

「あおもり」

1993/8/9 撮影


寝台特急「日本海」の救済臨「あおもり」(大阪−青森間)は、現在は583系電車が就役していますが、かつては20系客車の最後の活躍の場として貴重な存在の列車でした。

お盆ということもあってオール三段式ハネの車内はほぼ満席で、青森着1248とのんびりしたスジにもかかわらず最後まで乗りとおす人も結構いました。私は20系乗りおさめのつもりで東北旅行の往路にこの「あおもり」を選んだのですが、もう一つ目論見が…「きっと寝台解体が見られるはず!」 寝台車には何回も乗っているのに、解体の場面に一度も出会ったことがなかったのです。

期待に違わず、8時頃に「寝台の解体をおこないます」との車内放送。831着の羽後本荘でポロシャツ姿の係員が2人乗り込んできました。


 寝台解体の手順

1 中段のカーテンをはずす

2 下段の転落防止帯をはずす

3 下段の寝具を中段に載せる

4 中段の転落防止帯をはずす

5 そのまま中段を持ち上げて

6 バタン!!

     …このように、下・中段のものを全部中段に載せて挟み込んでいました。上段はそのまま。係員は
      この作業を1ボックス(ベッド6台)あたり90秒ほどの早業でこなしていきます。


ムービー(Q.T.4.0)「バタン!!」(604KB)


めでたく寝台は座席に作り変えられ、ゆったりと車窓風景を楽しもうと思いきや…

私のボックスは家族連れに占領され、居場所がなくなってしまったのです

仕方なく、通路側の簡易座席に腰掛けて、ぼーっと外を眺めていたのでした。


秋田で多数の人々が下車し、空きボックスがいくつも出来ました。

寝台幅52cmの狭さとはいえ、座席として座るとなると奥行きが深すぎて落ち着きません。やはり横になるに限る!?

陶製の洗面台、タンつぼ、アルマイトのコップ…

やはりこれは「夜汽車」だ

北海道の地震の影響で青函間のダイヤが乱れ、そのあおりで

弘前にて30分間足止め

でもそのおかげで、最後の20系をじっくり眺めることが

出来ました

思えば、B寝台の種類を星の数で表示する、というのも

いつの間にかなくなってしまいましたねぇ

☆=客車三段式、☆☆=電車三段式、☆☆☆=客車ニ段式

ロール幕式の発車案内表示も20系に似つかわしい

小道具ですね。


駅内ぎゃらりー top