阿佐海岸鉄道 阿波海南信号場・甲浦信号場 2022/9/11撮影


JR牟岐線阿波海南駅に隣接している阿波海南駅バス停
路面の緑色標示がDMVの乗降場

甲浦方面から鉄道モードでやって来たDMVがバスモードにチェンジ後、乗降を扱う

停止位置標示がいかにも鉄道チック

阿波海南信号場の本体であるモードインターチェンジ

鉄道モードにチェンジの際、ガイドウェイバスのように縁石に沿って進入する構造。軌間も若干広くなっていて、
車輪が確実にレールに乗るように工夫されている
 
ここから鉄道側に入れば、車内信号に従って運行することになる
バス側から来た車両はガイドウェイのある部分で、鉄道側から来た車両はガイドウェイ手前で停止し、それぞれモードチェンジを行う

バスモードから鉄道モードへのチェンジ



鉄道モードからバスモードへのチェンジ

外観から

車内から

甲浦信号場でのバス→鉄道モードチェンジを車内から



<現地情報> 

位置及び所在地
阿波海南信号場…DMV阿波海南駅バス停に隣接(徳島県海部郡海陽町四方原
甲浦信号場…DMV甲浦駅バス停から高架上へ上がったところ(高知県安芸郡東洋町大字河内

現地の状況
海部−甲浦間で普通鉄道を運行していた阿佐海岸鉄道が鉄道・バス両用車であるDMV(Dual Mode Vehicle)の運行を始めたのは2021年12月25日。JRから阿波海南−海部間を編入し、現在は阿波海南文化村【バス】阿波海南鉄道甲浦【バス】道の駅宍喰温泉という運行形態となっている(土日休日は室戸岬方面への延長便が1往復あり)。
この阿波海南信号場・甲浦信号場は鉄道部分の起点・終点であり、すなわち鉄道モードとバスモードのモードインターチェンジである。本格的なDMVの営業運転は国内初とあって、両信号場のモードインターチェンジのそばには見学スポットが設けられ、モードチェンジの様子を間近で見ることができる。

DMVは車重が軽いため軌道回路による閉そく方式が採用できず、GPSと車軸パルスセンサから割り出した位置情報や運行情報をセンター装置との間で交信する車内信号方式「DMV運転保安システム」を導入している。このため、当路線はDMV車両専用線となっており、一般の鉄道車両の乗り入れはできない。
全線通じて交換設備はなく起点から終点まで棒線なので列車交換は行われないが、閉そく区間が鉄道路線部分に6区間、両信号場内に2区間ずつの計10区間設けられているため続行運転は可能であり、現行でも先行列車が阿波海南に到着する前に続行列車が甲浦を発車するダイヤがある。
鉄道路線部分の閉そく区間の入り口には円盤に1から6までの数字を付した閉そく境界標識が建植されていて、境界部で車内信号現示が変わる際に「チン」というベルが鳴るのは一般のATC方式の鉄道と同じである。