土砂災害による一部不通に伴うスタフ閉塞
   
ゴン太様から写真をいただきました(無断転用は固くお断りします)

タブレットのタマを流用しているスタフ

臨時的措置であるが、緊迫感も伝わってくる

五和駅でスタフのやり取りをする
元・南海21001系


2003年8月16日に神尾駅付近で発生した土砂崩れ災害のため、大井川本線では金谷−福用間で列車運行を休止し、代行バスによる輸送を開始した。ところが完全復旧には予想以上の時間がかかることが判明したため、五和−神尾間に横岡という仮駅を新設し、同年10月25日に金谷−横岡間で列車運転を再開、バス代行区間を横岡−福用間に短縮した。横岡仮駅を設置したのは、代行バスの転回や待機のスペースを確保するためと思われる。
この横岡仮駅は1面1線の棒線駅のため、五和(交換可能駅)との間の暫定的閉塞方式としてスタフ閉塞が採用され、全線復旧までの間はスタフ閉塞区間が金谷−新金谷間とともに2か所存在することとなった。自動閉塞区間において、災害や事故などの非常時に非自動閉塞が使われた例は東海道本線・山陽電鉄・羽越本線などでいくつか見られたが、いずれも既存の駅間での取扱いであり、仮駅を作ってそこまでの間を非自動閉塞とするケースは極めて異例なものといえるだろう。
なお、この不通区間は2004年3月19日に復旧し、大井川本線は全線スルー運転を再開した。同時に横岡仮駅はその役目を終えて廃止された。


金谷−横岡仮駅間列車運行再開後の状況