中央本線 東塩尻信号場跡 2003/3/29撮影 

辰野方から信号場跡を見る

右側に立つのは現役の閉塞信号機
ルートは寂れても幹線の面影を残す

堂々とした架線柱も往時を偲ばせる

当信号場はスイッチバック式だった

着発線跡のレールがめくられずに残っているのは
保線用か何かに利用されているのだろうか

本線と着発線の分岐部

引上線が向こう側に延びていた

辰野方・善知鳥(うとう)トンネルを見る

着発線は大きく右にカーブして谷間に消えている

昔はこの着発線上に短いホームがあり、客扱いをしていた

<現地情報>

位 置
中央本線小野から4.9キロ、塩尻から5.0キロ地点 位置図

所在地
長野県塩尻市大字上西条

交 通 
中央本線みどり湖駅から約1.5キロ

現地の状況 
中央本線岡谷−辰野−塩尻間は1983年の塩嶺ルート(みどり湖経由)開業とともに優等列車のほとんど全てを奪われ、現在は若干の鈍行列車を細々と走らせて余生を送っているかに見えるが、当信号場跡地はこの区間の過去の栄光を雄弁に物語る記念碑的な存在と言えるだろう。信号場でありながら一部の普通列車では客扱いも行い「東塩尻駅」と俗称され、きっぷも販売していたという。なお、塩嶺ルート開業後数ヶ月は当信号場が残存していたが、みどり湖駅ができたためここでの客扱いはなくなっている。
長大編成に対応した立派な引上線と着発線を持つスイッチバック構造だが、付近は石灰石の採掘場でもあるため、鉱石積込み所や貨車の留置線も数本備えたかなり大規模な信号場だったらしい。その引上線と着発線、留置線の一部が今も残されているが、横取りポイントが設置され、線路脇に詰所のような建物もあることから、保線基地的な使い方をされることがあるのだろう。
訪問の際は、信号場への道が大変狭いのでクルマよりもバイクか歩きをおすすめしたい。歩きの場合は、みどり湖駅から30分程度で到達できると思われるが、50メートル程度の高低差があるため健脚向き。眼下に広がる塩尻市街の眺めがよい。
余談ながら、中央本線辰野ルートは別名「大八回り」とも称され政治路線の代表格のように言われているが、確かにそのような経緯はあったと思われるものの、実際には塩嶺ルートの建設が当時の技術水準ではきわめて困難で、やむなく遠回りとなったのが真相ではないだろうか。岡谷から当地へ向かう道中、急坂・急カーブの延々と続く国道を走りながら考えたことだが…